悲しいこととして

実は先月、実家の犬がなくなりました。
当日、父からメールが送られてきたときに、
衝撃を受けたことを未だ覚えています。
この犬は小学生2年生の時にやってきた雑種の、茶色い犬で、
小さい頃はそれは可愛かったモンです。
ただ、子犬ゆえ幼い拙者の腕に噛み付いたことがあり、
それ以来しばらく犬が苦手だったという事は秘密です。
そんな犬ですが、やはり最近はパッと見でもやせ細っていて、
そんな彼女(雌でした)をよしよしと撫でるたびに、
大げさに尻尾を振るでもなく、噛み締めるように
目をつむって気持ち良さそうにしたのを覚えています。
「そろそろなのかな」そう思う自分が、嫌だった。
死んだ後、火葬して仏壇に置いてあったのですが
今日祖母と一緒に山に埋めました。
お菓子の箱に入った骨をはじめて見せてもらった時に
なんともいえない感情が胸を走りました。
「春には山菜とりにくるから、またね。」と祖母が言い、
車を走らせて帰りました。
僕は涙がこぼれそうになるくらい堪えて、
その姿を祖母に見せないように車の外の景色をずっと見ていました。
長い間、ありがとう。
高校生になった後は受験やらで忙しくて
あんまり構ってやれなかったのが心残りだけど。
自分が良い飼い主だったかどうか、
今も良く分からないけど。
「またね。」
春になったらまた会いに行きます。